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08.06.2011 

「負けた。。」と3回言っていた。

 

ライオンへ案内してもらった。


営業中の看板を信じるのに30秒かかった。


その間、ゾクゾクしながら上を眺めてみる


バッハのバルティータ第5番が流れていた。

女性オーナーが一人でいて

明らかに私より年上で深い年輪を感じるが

眼鏡の奥の瞳はタイタニックの晩年のローズを思い起こさせるほど

魅力的な女性。

すべて670円で統一された飲み物は昭和まるごとで、

レモンスカッシュとクリームソーダと奇跡的ミルクセーキは

格別な仕上がりだった!

何もかも計算しつくされている・・・

私には欠如している分野だ・・


衝撃的な敗北を感じた。


一緒に居た、大学時代の友人がおもむろに立ち上がった。

何か決意じみた鼻息さえ感じる。

彼女は元JAL客室乗務員をしていたくらいで椅子の間を

スス~と通り抜けオーナーに必死に語りかけていた。

「私をここで働かせてください!!」

きっと、こういっていたのだと思う。


”ライオン”名曲喫茶に「負けた」出会いだった。




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