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16.05.2011 

亀岩にて

先月の展覧会でグン!と力を分けてくださった紙輔直さん。
「何人でくるの~?」 と高知・亀岩にある仕事場に招いてくださった。
そのちょっと前には新潟の工房にもオジャマしたところなのに。
南国をいたるところに感じるその土地は
亀岩の工房に続くアプローチにすぎないほどだった。
それほど 神聖な 場所だった、ように思う。
床や壁、カーテンはもちろんのこと、
テーブルや冷蔵庫まで和紙。
夕方まで降り続いていた雨もあがり
明るい月夜だった。
早足の雲が星空を進むたびに
月夜の宇宙の表情が変化する。
首がどうにかなってしまうくらい上ばかり見ていた。
キリンみたいな首になりそうだった。
しばらくしてまた、部屋の中に入ったら
部屋中の和紙が「おかえり~」を言ってくれていて
壁にかかっている直さんのお父様の肖像画が浮かび上がっていた。
もうひとつの壁には大切なご家族の写真もちゃんと飾ってある。
私たち周りの者たちを両手でもてなしてくださり
喜ばせることを喜びと感じている。
そしてそのまだずーっと上のほうに大切な家族を位置している。
さすがだと思った。
生まれ出る作品が人の内面を突き動かす力を持つはずだった。
次の朝4時に、台所で「シャカシャカ、、」という奇妙な音で目が覚めた。
どうやら私たちみんなの朝ごはんの米をといでくれていたのです。
「早い・・・!」
(民族音楽の夢をみているのかと思ったくらいです。)
ご飯を仕掛けたあと、みんなで亀岩山中散策に出かけました。
見たことのないくらいきれいな輝きの朝露にぬれた草草。。
工房のコンクリート階段に何気についている手や足の跡。
壁に”そのとき”を書いた気持ち。
朝日を真っ向から受ける板場。
すべてが 未体験の体験時間でした。
神聖な
対話の時間
一緒に過ごせた展覧会場の”ちゃまみギャラリー”の方々との
大切な時間。
いい関係がどんどん繋がりますように。。
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