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03.02.2018 

留実

35C2EA6F-DB92-4619-B613-3A4273B1CA080C3FF5F7-A4B9-4DFE-83D5-35FFBA1B080E 数年前まで おのまちあるふぁは”カフェ”部門も併設していました。 美術館構想、のため。 その都度、展覧会に沿ったスイーツをスタッフであるパティシエに創作してもらいました。 それはそれは、、彼女、大変だったと思います。 私のむちゃぶりな要求に期限までに新作スイーツを完成させなければいけないのです。 陶芸展などは約一年前から予定しています。 でも、彼女に振られるのは約、一か月前で今年の作家の新作とおのまちの”こう表現したい!”の答えを レシピから考案しなければいけないからです。 ほとんど彼女は応えてくれました。 でも、一点、どうしても作れない、作りたくないものがありました。 チーズケーキです。 *** 数年ぶりに お声をかけさせてもらった彼女の焼いてきてくれたケーキは チーズケーキでした。 ノンタイトルで仕上げてくれたもの 彼女は変わらず”留実”で 初めて見る彼女のチーズケーキは やっぱり留実のスイーツで。。 「わたし、子供ができたみたいなのでケーキを作ることに自信が持てません」 数年前、留実はそう言ってケーキ作りをやめた。 私が、カフェ部門をおのまちあるふぁから無くしたのもそれがスイッチだった 食を提案したいわけではない、、いえ、そんなおこがましい、、 そんな力は何もありません 美術館には余韻を愉しむ場所があり、沿った甘いものがあればいい! だって、ウズウズするほど力のあるもの見たら物凄く脳みそ使うから甘いものが欲しくなるでしょ なんでもいいより 余韻に浸りもう一度嬉しくなれるレベルのものがいい そんな理想を彼女に頼んでいた、あのころ。 人がつくりだしたものはその人を裏切らない だから彼女なしの部門は成り立たなかった *** 「わたし、今思うとあのころイキガッてました。はずかしいなあ、子供だったなあ、、と思うことがあります」 と、留実は愛娘の面倒をみながらいいます 誰でもそういったことはたくさんあります そういったことだらけです でもそれが、個人の歴史で、すこしだけましになった今の自分があります 数年たったら また 今の自分を思い返し「はっずかしい~~!」と叫んでいるかもしれないけど 誰かが喜ぶ今があればいいとしませんか 立春を前に 懐かしい、愛しい、甘い香りと共に いい時間をすごせました 今年の春が 楽しみです。