
もう数年になる。
ミエコさんはちょっと気が浮かない時
おのまちに寄ってくれる。
展覧会やイベントの時は必ず、だけど。
でも、開店一番乗りでまだ他の人が誰もいない店内で
お喋りして作家さんや作品の話、ちょっと色っぽいお酒の話や旅の話を
しているときが一番寛いで満ちている笑顔が素敵だ。
そんな彼女を見ていると、「おのまち」って何だろう、と思う。
ミエコさんはほとんど帰る時言う。
「あ~、楽しかった!気分も体調もすっかり元気になったワ!」と。
遊園地でもなく酒場でもなく病院でもなく自宅でもない、
なのにうちのお客様はお花畑でお昼寝をしたような顔をしてくれる。