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28.04.2016 

「ハンドアです」

image 展覧会期間中は ギャラリーにいる作品たちのことばかり頭にある。 昨日はお休みの日だったので、ジムに行ってからランチというものに行こうとして 車に乗っていました。 何しろ美術品的器をここ10日間扱っているので何でも ソフトタッチになってます。 いきなり前の車の人が笑顔で手を振って何か言ってるのに気がつき 意味不明のままソフトに笑顔を返しました。 自然に、いや、不自然に横にならんだときやっぱり何かメッセージの笑顔が… 「ハンドアだから~」 やさしいその人はミッションを果たした笑顔になりました。 ソフトタッチは器だけにしときます。 世間の皆さま、会期中はわたし、危ないですのでご注意ください(^o^)/
25.04.2016 

紅瓷盃を射止めた直線的な若者

image 和歌山県外から(着の身着のまま)すっとんで来てくれたみたいな 若者がいる。 この美しい紅瓷盃にする!という。 僕に進路を決めさせてくれた陶芸家だから、その人の今を日常に添わせてみるらしい。 年齢を聞いた。 「21です。」という。 いいな、と思った。なんだか彼をとりまくいろんなことが いいな、と嬉しかった。 夕方駆けつけてくれた人は シャンパンを持参してくれた。 「なにに乾杯かはっきりしないけどとにかく今に乾杯!」とグラスを傾けた。 その人はわたしにボトルを持たせてくれなかった。 なんだか周りに抱きしめたくなる素敵な人がいっぱいいる。 ひとつの課題に胃が悲鳴をあげるほど直進し もうだめかも。。と何度思ったか、、 でもそんなギリギリに神様は奇跡的に勇気をくれる。 目の前の 自分しかできないことに 邁進する。 たぶん、それに乾杯なんだろう♡
23.04.2016 

スーッと素敵にやさしく

image 白いボウルMに梅粥をよそっていただきました。 そしてなぜか、今の時世にメールではなくファックスでスーッと素敵に優しい恋文が届きました。 「出会ってよかった人の中にあなたがいる。」 シンプルでハートマークなんか一つもない白のファックス用紙にかすれかけた黑のインク文字。 そんな透き通るようなその人の20行ほどの文章は それだからこそ純粋にハートに来る。 「あなたが男だったらどんな手を使っても 自分の男にしていただろう」 激しい彼女はこんな一行で終わっていた。 はい、今度は男に生まれてきてみます^^
22.04.2016 

工房で焼く

image 一年とちょっと前、 挙動不審だけど眼だけがはっきりすっきり据わっている男の子がおのまちに来た。 各作家の8寸皿を主に見ている。 持ってみて重さを確認したり光にかざしたり裏返したりしている。 連れの子にたまに相談しているが自分の意見を伝えているだけみたいだった そして次に来た時には 半ば強引に焼いて来たという武骨な可愛げのないゴロッとした固いパンを 「食べてください」という。 その時もやっぱり目はきらきらとしていたがやはりスワッテいた。 香しい焼きたてのパンの中身のモチモチになんとも、、、フワフワモチモチ!! 「どんなふうにしてうちで発表しようか~~!」で始まった。 なかむらたかしのパンとおのまちあるふぁのはじまりでした。 それから一年と2か月。 明日4月23日に自分の城をスタートさせます。 今日22日、自分の基地の準備を終えてからおのまちへ来てくれて モゾモゾと落ち着かない様子で青木良太の器を見ながらあたりまえみたいに店内にいる。 「早く帰って明日の仕込みしないと大変なのに」とこちらはハラハラするが ぽつりぽつりとこれまでのこと、そして自分の基地がすごい作家さんの作品やこの一年で出会った 素敵な人たちの思いが形になったもので溢れていることを口に出して感謝している。 なんていい子なんだろう、と思った。 そうそういない。 自分の城は自分が作ったんだ!という事実は事実だけど 一人で作るのには一人じゃなかったということを覚えていて口にだして態度で表せる人はそういない。 きらきらした目はずっとよりパワーアップして続いてほしいと願う。
21.04.2016 

太陽瓷盃

image 「あきらめたらそこで終わり」 青木良太氏の座右の銘。 太陽みたいに沈んでも明日必ず上ってくる、当たり前みたいだけど絶対的なこと。 青木さんの作るものに同年代の人がショックをうけ そのスピード感に憧憬と嫉妬すら感じ 少しでもそのパワーをかぶろうとする そんな光景をみていると 和歌山で個展をさせてもらって、あ よかった!と思う。 青木さんはトークイベントのとき人をズコ~ンと一度落とす。 私はそのたびに「アトデシメテオキマスカラ」と皆さんに断る。 初めから終わりまで何からいろいろハラハラさせられる。 「僕ね、おのまちさんに和歌山で、って声をかけてもらったとき正直言って別に和歌山でしなくてもよかったんですよ。」とカチンとくる。でも正解だ。世界を相手に売れている作家だから、別に今更和歌山でなくてもいい。 「和歌山って、80歳くらいになって温泉に行くんだろうな。。と漠然と思っていた県だったし」 と、コイツ~~!と腹の底でギリギリ音をたてるばかりだけど やっぱり当たってるかも。 でも、もう4回目の個展です。 「今年はどの時期にする?」と青木さんからここ数年は聞いてくださる。 たいして売上が素晴らしいギャラリーでもないだろうに。。 上流マダムやお金持ちの人がわんさかいる会場も各国で各地であるだろうに なんで凝りもせず和歌山くんだりまで何回も来てくれるんだろう 先日、やっといろんな話ができた。 その中で私は「愛のないことはしたくないんです」と言った記憶がある。 作り手の汗と時間はただではない、それを手渡すのがギャラリーだとしたら 同じ分量の汗と時間の愛情で使い手に渡したい。 そんな、人間しかできない 生き方の”愛” ここまで言ったことはないけれど 凝りもせず付き合ってくださる作家さんはじめ、おのまちのお客様たちは そのへんを感じてくれて足を運んでくれるのかもしれません 和歌山に向けて作ってくれた作品群です。 わたし一人が独り占めするのはとってももったいない気がします。 固定観念にとどまることなく 自分の欲望に正直に目の前に表現してみる、 そんな今年のパワーを手にしてみてください。