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12.10.2013 

白洲千代子さん。

DSC_3083 (1) 初めてお会いした日は 某ホテルのロビーラウンジでした。 繋いでくださった編集長の押鐘裕子さんと先に座っていた私は 裕子さんの目線が入口に移ったとき、千代子さんの到着に気づく。 「静かな人」と思った。 席に座っても円形のテーブルの真横にいる私をまともに見てくれないし。  「・・何かしてしまったかしら。。いや、まだ何もしていないはずだ。自分なりには」 裕子さんを介して話がテンポ良くなった気がしたとき、カバンから和歌山の梅干しを出して 千代子さんに渡してみた。その時小鳥みたいな目をしているのが初めて分かった。 「純粋なひと」と感じた。 話しているうちに私の緊張も解けだしていつになく(?)饒舌になってしまっていた。 いつも、展覧会へ行くまでの心の動きや、その理由や、こんなにその作家さんにお会いするときが どんなに刺激的な瞬間なのか、を周りを気にせずいつの間にか大声で早口になっていたとおもう。 「押鐘さーん、あなたまたヘンなヒト連れて来たわよね~」って千代子さん。 「どこがヘンですか?!至って大真面目ですけど!」と、大胆にも反論ぎみなわたしに 「千代子ちゃんの”ヘンナヒト”って最高の褒め言葉なのよ」と押鐘さんが翻訳してくれたのです。 やってしまっていなかったのだ。ほっとした。そして嬉しかった。 それからというもの話は盛り上がり千代子さんは今回のおのまちでのテーマが頭の中で渦まき 「やれそうな気がするわ」とおっしゃったその顔ははっとするくらい越えていた。違っていた。体を取り巻く空気が。 「激しいひと」と確信した。 この人の生み出すジュエリーは、きっとまだ今までみたどのブランドより透明度に優れているはずだ。 楽しみ、というより私は今、とても緊張している。